第 2次世界大戦に突入したため1940年(昭15)の夏季五輪開催権を返上した日本にとって、1964年の東京五輪は悲願成就とともに、国際社会に本格的に復帰した証明となった。
これまで、日本が行った夏季五輪招致活動では開催が 1度、決定も返上が 1度、敗退が 4度となっている。冬季も加えると開催が 3度、返上が 2度、敗退が 6度。最近では、1988年名古屋、2008年大阪、2016年の東京と 3連敗しており、嬉しい開催地決定となった。
東京が 8都市目の複数回開催都市に 日本の 4回は米、仏に続き 3位。
2020年夏季五輪の開催都市が東京に決まったことを受けて、最終プレゼンテーションでスピーチを行ったフェンシングの太田雄貴選手が「最高です、もう言葉になりません」と声を詰まらせた。
米CNNテレビは 7日(日本時間 8日)、2020年五輪の開催都市に東京が選ばれたことを速報し、「大きな勝利」と伝えた。
民主党の海江田万里代表は 8日、2020年五輪の東京開催が決まったことを受け「平和友好の祭典として世界中の人々に夢、希望、感動を与える大会となるよう全力で協力する」との談話を出した。
1964年大会から56年ぶりに、東京での五輪開催が決定。2020年東京五輪の開催プランは、ほとんどの競技施設が中央区晴海の選手村から 8キロ圏内にあるというコンパクトさが特色だ。
メーンスタジアムは、1964年東京五輪の“シンボル”国立競技場を大規模改修し、開閉式屋根のある 8万人収容の「オリンピックスタジアム」に改築し、開閉会式、陸上、サッカー、ラグビーを実施する。ほかにも東京体育館で卓球、国立代々木競技場でハンドボール、日本武道館で柔道と、前回大会の“遺産”が活用される。記事をまとめてみました。
2020年の東京五輪開催が決定。これは32回目の夏季五輪となる。
第 2次世界大戦に突入したため1940年(昭15)の夏季五輪開催権を返上した日本にとって、1964年の東京五輪は悲願成就とともに、国際社会に本格的に復帰した証明となった。1962年に首都高が開通。1964年10月 1日には東海道新幹線が開通するなど、インフラの整備が一気に進んだ。開会式は10月10日。前日は台風の影響で雨だったが、当日は秋晴れ。聖火の最終ランナーは、広島に原爆が落ちた1945年 8月 6日に広島県三次市で生まれた、陸上選手の坂井義則だった。
実施されたのは20競技 163種目。日本はレスリングで 5個、体操で 5個など“お家芸”で実力を発揮し金メダルを次々獲得。この大会から正式競技となった柔道は 3階級を制したが、無差別級は神永昭夫がアントン・ヘーシンク(オランダ)に抑え込みで一本負けし「日本柔道の敗北」とまで言われ大騒ぎになった。
閉会式前日の10月23日にはソ連との優勝決定戦を制した女子バレーボール日本代表が金メダルを獲得。“東洋の魔女”は 5試合を通じて落としたセットは 1つだけという圧倒的な強さを見せた。また、このときの視聴率66.8%は今もスポーツ中継では史上最高。伸びゆく国NIPPONが輝いた瞬間でもあった。
これまで、日本が行った夏季五輪招致活動では開催が 1度、決定も返上が 1度、敗退が 4度となっている。冬季も加えると開催が 3度、返上が 2度、敗退が 6度。最近では、1988年名古屋、2008年大阪、2016年の東京と 3連敗しており、嬉しい開催地決定となった。
日本にとって最初の立候補は1940年の第12回大会。東京がヘルシンキとの一騎打ちに勝ち、開催権を獲得した。だが、1937年に日中戦争が勃発、1938年に開催権を返上した。次点のヘルシンキでの開催が予定されたが、第二次世界大戦の勃発で、この大会は中止となっている。
次は1960年の第17回大会。東京はローザンヌなど 7都市と争ったが 4票しか獲得できず敗退。ローマ(イタリア)に決定した。
東京は1964年の第18回大会にも立候補。デトロイト(アメリカ)、ウィーン(オーストリア)、ブリュッセル(ベルギー)との争いに勝ち、 1回目の投票で過半数を獲得。アジア初の五輪開催が決まった。
1988年には名古屋が第24回大会に立候補した。当選確実という予想だったが、ソウル(韓国)との一騎打ちに27―52の大差で敗れた。
2009年の第29回大会には大阪が立候補。だが 1回目の東京で、立候補 5都市の中で最も少ない 6票しか獲得できず敗退。北京(中国)に決定した。
2016年の第31回大会には、東京が 4度目の立候補。 1回目の投票では 3位となる22票を獲得も、 2回目では20票と票を伸ばせず敗退した。開催地はマドリード(スペイン)を破ったリオデジャネイロ(ブラジル)に決まった。
冬季五輪では札幌も、1940年に、東京五輪とともにアジア初の冬季五輪開催が内定していたが、東京の開催とともに返上されている。その後札幌は1968年の第10回大会に立候補も、グルノーブルに敗れた。
だが、1972年の第11回大会ではバンフ(カナダ)、ラハティ(フィンランド)、ソルトレイクシティ(米国)を抑え、 1回目の投票で過半数を獲得し、開催決定。アジア初の冬季五輪を開催した。
その後、1984年の第14回大会でも、 2回目の開催を目指して立候補、投票 1回戦でトップに立ったものの、サラエボとの投票で 3票足らずに敗れた。
1998年の第18回冬季五輪では、長野が立候補。ソルトレイクシティー(米国)、エステルスンド(スウェーデン)、ハカ(スペイン)、アオスタ(イタリア)の 5都市で争い、最終 4回目の投票で46―42の 4票差で勝った。長野はそれまで 2度、国内選考で札幌に敗れていたため、うれしい勝利となった。
これまで同都市で夏季五輪が複数回開催されているのは、ロンドン(1908年、1948年、2012年)、アテネ(1896年、2004年)、パリ(1900年、1924年)、ロサンゼルス(1932年、1984年)の 4都市。冬季五輪ではレークプラシッド(1932年、1980年)、インスブルック(1964年、1976年)、サンモリッツ(1928年、1947年)の 3都市。東京も1964年に続いての 2回目となり、夏季だと 5都市目、夏冬合わせると 8都市目となる。
また、これまで最も多く五輪を開催したことがある国は米国で 8回(夏=1904年セントルイス、1932年、1984年ロサンゼルス、1996年アトランタ、冬=1932年、1980年レークプラシッド、1960年スコーバレー、2002年ソルトレイクシティ)、 2位はフランスの 5回(夏=1900、1924年パリ、冬=1924年シャモニー、1968年グルノーブル、1992年アルベールビル)。東京が決まったことで日本は 4回(夏=1964年、2020年・東京、冬=1972年・札幌、98年・長野)で 3位となった。
2020年五輪開催地に決定し喜ぶフェンシングの太田雄貴選手ら
2020年夏季五輪の開催都市が東京に決まったことを受けて、最終プレゼンテーションでスピーチを行ったフェンシングの太田雄貴選手が「最高です、もう言葉になりません」と声を詰まらせた。
太田はIOCのロゲ会長が「TOKYO」 と読み上げた瞬間、席から立ち上がり、全身の力を込めてガッツポーズし号泣。「今まで生きてきた中で一番幸せかもしれないです」と興奮気味に話した。
さらに開催地が決定して数十分後には早速「皆さんやりました!! ありがとうございます。僕、泣き過ぎですね」とツイートし喜びを伝えた。
米CNNテレビは 7日(日本時間 8日)、2020年五輪の開催都市に東京が選ばれたことを速報し「唯一の問題は福島だったが、東京の戦略を頓挫させることにはならなかった」として、東京電力福島第 1原発の汚染水漏れ問題を克服した「大きな勝利」と伝えた。
CNNは開催決定に沸く東京の様子を伝えながら、IOC総会の開かれたブエノスアイレスに安倍晋三首相が乗り込んだことも、東京の勝利に貢献したと報じた。
民主党の海江田万里代表は 8日、2020年五輪の東京開催が決まったことを受け「平和友好の祭典として世界中の人々に夢、希望、感動を与える大会となるよう全力で協力する」との談話を出した。
同時に「東日本大震災からの復興、原発事故の克服はもとより、東洋の平和で豊かな国、勤勉でしなやかな日本人の姿を、五輪を通じて世界に発信しなければならない」と指摘した。
オリンピックスタジアム完成予想図
1964年大会から56年ぶりに、東京での五輪開催が決定。2020年東京五輪の開催プランは、ほとんどの競技施設が中央区晴海の選手村から 8キロ圏内にあるというコンパクトさが特色だ。
メーンスタジアムは、1964年東京五輪の“シンボル”国立競技場を大規模改修して使用。開閉式屋根のある 8万人収容の「オリンピックスタジアム」に改築し、開閉会式、陸上、サッカー、ラグビーを実施する。ほかにも東京体育館で卓球、国立代々木競技場でハンドボール、日本武道館で柔道と、前回大会の“遺産”が活用される。
選手村に近いベイエリアには、競泳、飛び込み、シンクロナイズドスイミングの会場となる「オリンピックアクアティックセンター」(夢の島)のほか、有明にはバレーボールが行われる「有明アリーナ」を建設予定。また品川区大井にはホッケーのメッカとなる1万人収容の「大井ホッケー競技場」が新しく誕生する予定だ。
また、東日本大震災の被災地も東京五輪の舞台となる。宮城県利府町の宮城スタジアムでは男女サッカーの開催を予定。同スタジアムは震災で屋根の支柱に亀裂が入ったがその後改修を行い、昨年 8月にはU―20女子W杯で復旧後のこけら落としを行った。今年 8月には男子の日本代表がウルグアイと親善試合を行い、サッカーでは最多となる 4万5883人の観衆を集めた。ほかに札幌ドーム、埼玉スタジアム、横浜国際総合競技場もサッカー会場として予定されている。
世界で 8都市目の複数回開催都市となった2020東京オリンピック大会。
政界からも応援するという声が上がるなど、今後が楽しみになる大会となった。
また、競技場も前回大会の“遺産”の他に新規に設置する運びが有ることや、宮城スタジアムで男女サッカーの開催を予定するなど東京以外でも行う予定が出ているという。東京だけでは無く、被災地付近での試合も楽しいかも知れない。
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